書籍レビュー

川村元気著「四月になれば彼女は」の書評【名言3選も紹介】

 

今回紹介する本は『四月になれば彼女は』です。

 

 

著者:川村元気
単行本:269ページ
出版社:文藝春秋
発売日:2016年11月4日

 

『四月になれば彼女は』はこんな人にオススメ

 

 

こんな方におすすめ

  • 恋愛を楽しめていない方
  • 孤独だと感じている方
  • リアリティーがあり、切ない物語が好きな方
  • 川村元気作品を見たことがある方

 

著者の川村元気さん作品と言えば、「世界から猫が消えたなら」「億男」など読後感が残る作品を残しています。

 

川村元気さんの作品の内一つでも「面白かった」という感想をもった方ならば、楽しめるのではないでしょうか。

 

一方で、”恋愛が楽しい、充実している人、楽しもうと思っている人”にはオススメ出来ません。

 

孤独な方には胸打たれる名言や世界観で、愛とは何なのか。をテーマに胸のどこかで隠していた気持ちを扱います。

 

心が沈む。けれども、読み進めたくなってしまう一冊となっているので、恋が充実している方には刺さらなかったり、飲み込めなくなるのではないかと思います。

 

なぜ『四月になれば彼女は』を読もうと思ったのか

 

僕は『世界から猫が消えたなら』がとても好きだったので、迷わず手に取りました。

 

切なく、哲学的な小説が好みなので、『四月になれば彼女は』はピッタリで満足しました!

 

文章も難しくないので、読書初心者の僕のような人間でもスラッと読むことができます。

 

『四月になれば彼女は』はどんな本?

 

4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。

そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人と――。

天空の鏡・ウユニ塩湖にある塩のホテルで書かれたそれには、恋の瑞々しいはじまりとともに、二人が付き合っていた頃の記憶が綴られていた。

ある事件をきっかけに別れてしまった彼女は、なぜ今になって手紙を書いてきたのか。時を同じくして、1年後に結婚をひかえている婚約者、彼女の妹、職場の同僚の恋模様にも、劇的な変化がおとずれる。

愛している、愛されている。そのことを確認したいと切実に願う。けれどなぜ、恋も愛も、やがては過ぎ去っていってしまうのか――。

失った恋に翻弄される12カ月がはじまる。

-Amazon内部紹介より

 

12部構成で四月、五月、六月…とそれぞれの月でテーマが変わって行きます。

 

冒頭は主人公の元彼女である、ハルからの手紙から始ま利、その後もときどき手紙がそのまま2、3ページ使われていたりしています。

 

 

タイトル『四月になれば彼女は』はもともと『サイモン&ガーファンクル』という歌手の曲から取られています。

 

小説の中でも主人公やその友達が曲を聞いて感想を言い合うシーンが多数あるので、よりリアルに小説を楽しみたい方は一度聞いてみることをオススメします。

 

 

消去法で作られた関係

 

両親への手紙は割愛。引き出物はカタログで、招待状はモノトーン。なにをしたいかというより、なにをしたくないかで選ばれたものたち。意見の対立はない。
著書、『四月になれば彼女は』より抜粋

 

好き。なんじゃない。嫌いじゃないだけ。そんな思いを持つ主人公とパートナーだからこそ、結婚式でもそういう選び方をしてしまうと表しています。

 

消去法でつながった2人は幸せと言えるのか。その後、こう書かれています。

ハルと別れてからずっと、なにが好きなのかを探していた。弥生とともに嫌いなものを見つけていくことで、藤代は自分の居場所を見つけることができるような気がしていた。

著書、『四月になれば彼女は』より抜粋

 

居心地の良い空間を作り出すパートナーをどう思いますか?

もちろん、それが愛のあるべき場所で間違っていないという意見もアリです。

 

しかし、いつしか愛が情に変わっているかもしれない。と思い始めた時、情でつながった関係を愛と呼ぶことは正しいのか。

 

そんな誰でも少しは感じたことのある繊細な部分を掘り起こされたような二節だっと思います。

 

愛は一瞬

愛情といえば何もかもが許されるのが嫌なんですよ。愛し合うふたりは無条件で美しくて素晴らしいものだという感じが

著書、『四月になれば彼女は』より抜粋

 

主人公の同業者で恋愛には全く興味がない合理主義者が放つ一言を引用しました。

 

世間一般に、愛は永遠に続くと思っています。そして、それが当たり前かのように扱われ、芸能人の不倫は大きく炎上します。

 

しかし、合理的に考えると、悲しい。楽しい。という感情は一瞬だと理解しているのに、愛おしい。という感情のみが永遠と思っていることは確かにおかしいとも感じます。

 

頭では測れないものが愛にはあるのでしょうか。

 

合理的だからこそ、文句の付けられない、この言葉は考え方の幅を広げたような気がします。

 

好きだった人と会いたい気持ちとは?

わたしは、わたしに会いたかった。あなたのことが好きだった頃のわたしに。あのまっすぐな気持ちでいられた頃の自分に会いたくて、手紙を書いていたのです。

著書、『四月になれば彼女は』より抜粋

 

主人公に向けて、元彼女(ハル)の手紙に書かれていた言葉です。

 

昔のパートナーを思い出してしまったり、心のどこかで羨ましたかりした時は、本当に昔のパートナーと会いたいのでしょうか。

もしかしたら、ハルさんが言うように、そのまっすぐな気持ちの自分を取り戻したいのかもしれませんね。

 

大人になるに従って、いろいろな経験をする中で、自分の愛をどんな人に向ければ良いのかわからない、身動きが取れない状態になってしまっているのかもしれません。

 

だからこそ、あの頃の自分に戻ってどんな気持ちだったのか。どんな風に愛を育んでいたのかを見つめ直したいと思うのかも。

 

とても印象に残る一説でした。

 

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”四月になれば彼女は”を読んだ世間の反応

 

 

 

 

 

”四月になれば彼女は”の感想・要約

 

レビュー:

 

文章は読みやすいですが、その平易な文章をどれだけ自分を投影できるかでこの本の評価が変わるのではないでしょうか。

 

愛とは何だろうと漠然と考えている方はたまらなく胸をえぐられる一冊となったことでしょう。

 

読書感想文みたいになってしまいますが、恋愛や愛を語る時の数あるモヤモヤしている感情を突き詰める小説だったと思います。

 

ちなみに映画化されないのかということも言われていますが、2020/02/17現在ではまだ発表されていません。

 

しかし、川村元気さんの作品は「世界から猫が消えたなら」も「億男」も映画化されているので、『四月になれば彼女は』も映画化されることは大いに予想されるので、今のうちに読んでおくと小説も映画もどちらも楽しめます。

 

バッチャン
僕も愛や恋への言葉にできない輪郭を掴めた気がしたので、再読決定!

 

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『四月になれば彼女は』は愛とは何なのかをテーマに哲学的な部分を織り交ぜた小説でした。

同様に『自分の仕事をつくる』は仕事とは何のかをテーマにしています。

何のために、誰のためにを探す一冊になっています。

たくさんのいい仕事をしている人たちに話を聞き、仕事の意義を見つけていきます。

 

仕事にやりがいを感じない方や、仕事選びをする就活生には特にオススメです。

 

今回は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。バッチャンでした。

 

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