今回紹介する本は『遅いインターネット』です。
著者:宇野 常寛
単行本:239ページ
出版社:幻冬舎
発売日:2020/2/20
目次
遅いインターネットはこんな人にオススメ
このような悩みを持つ方にオススメです。
こんな方におすすめ
- IT業界に携わっている、携わろうと思っている方
- 未来のネット社会に関心がある方
- インターネット発信者(特にブロガー・YouTuber)
- 考えながら読みたい方
今のインターネットと社会の状況を中心に、これからのインターネットやコンテンツについて考察してあるので、
コンテンツ作成に関係するIT業界の方やIT志望の学生に特にオススメ。
キングコング西野亮廣、ホリエモン、落合陽一などの発言に興味がある方は共感できる部分が多いです。
なぜ遅いインターネットを読もうと思ったのか
一言で言ってしまうと、「本当の現代社会を知りたかったから」です。
僕は社会学部の大学生ですが、何となく現代社会のモヤモヤした感覚が気になっていました。
現代はインターネット上でトランプの活躍、フェイクニュースが出ている中で
どの先生方も過去の歴史と比較してばかりで”現代”のインターネット社会と向き合おうという気持ちがありません。
宇野さんの著書であれば、”現代”に焦点を当てて社会を見ることができると思いました。
遅いインターネットはどんな本?
インターネットによって失った未来をインターネットによって取り戻す
インターネットは世の中の「速度」を決定的に上げた。しかしその弊害がさまざまな場面で現出している。
世界の分断、排外主義の台頭、そしてポピュリズムによる民主主義の暴走は、「速すぎるインターネット」がもたらすそれの典型例だ。
インターネットによって本来辿り着くべきだった未来を取り戻すには、今何が必要なのか。気鋭の評論家が提言する。
-Amazon内部紹介より
著者の宇野 常寛さんは評論家として活躍しつつ、『PLANETS』の編集長も務め、『ゼロ年代の想像力』『リトル・ピープルの時代』など話題の著者でもあります。
『遅いインターネット』の出版と同時に、インターネットのサイトもできあがっているので、チェックしてみましょう。
参考
ここでは自身のコラムと同時に同じような分野で活躍されている有名人との対談も記事になっています。
特に注目なのは「キングコング西野亮廣との対談」です。
10年来の付き合いの2人がこれからのインターネットやエンターテイメントについて対談しています。必読です。
また、著者の宇野 常寛さんはnoteでもたくさん記事を書いていて、マガジン登録も可能です。
YouTubeで幻冬舎の箕輪厚介さんと本の内容や暴露も話しているので、購入を迷っている方はこちらもどうぞ
▼「遅いインターネット」販売戦略会議 宇野常寛×箕輪厚介
遅いインターネットは他のビジネス書と違って
サクッと読める本ではありませんが、本を読んでいる間ずーっと考えをやめさせません。
「ポケモンGo」「マーベル」「ディズニー」これらがどうして人気になったのかをユーザーの目線に立って、広げているところも魅力的。
読んでいると、アイデアやビジネスモデル、これからの未来が見通すことができる刺激的な1冊になっています。
紹介したい内容は多いので、今回はブロガーやYouTuberなどのインターネット発信者への危険喚起をしたい一点に絞ってご紹介します。
ブロガー・YouTuberへの挑戦状
「遅いインターネット」とは、「ネットサーフィン」という言葉が生きていたころのウェブマガジンへの回帰と、現代の「速すぎる」ソーシャルメディアの状況に対応した質の高い発信を学習するコミュニティとが連動した運動なのだ。
ー著書、遅いインターネットより抜粋
僕も含めてブロガーやYouTuberは『〇〇日更新』を継続しようと努力します。
継続することの目的は、「習慣にしたいから」「読者、視聴者に見られやすいから」の2点が挙げられます。
そんな日々の中で
「伸びそうだけど、おもしろくないな。」
と感じたことはありませんか?
YouTuberなどのネット発信者にとって『速さ』は大事です。そして、それがPV数が増える・流行る・売れることもまた正しく、ネットの武器です。
しかし、その結果として速度を追い求めたGoogleの検索結果上位にはWikipediaをコピペしたような記事が並んでしまった。
そして、有名と呼ばれたYouTuberは速さの負担によって、解散・脱退・引退を相次いでいます。(カリスマブラザーズ、パオパオチャンネルなど…)
同様に、僕と同じ時期に始めたブロガーもいつの間にか消えていきました。
なので、筆者はインターネットを再び考える場として活用したいと語ります。
もう一度、インターネットができた頃のように
自分の意見を書きながら考える → 発信する
の順番に戻ってみないか。と
僕はブログ歴2年になりますが、記事数20本程度でのんびりと書いていますが、継続できています。
文章が幼稚かもしれませんが、その時の自分にとっては良質な記事を書いているからだと思います。
自分のアウトプットとして活用しつつ、持ち得るマネタイズはする。というコンセプトでこれからもブログを書いていこうと思います。
遅いインターネットを読んだ世間の反応
『遅いインターネット』売れてる。
サクッと読めるわけでもビジネスに直接的に役立つみたいな本じゃない『遅いインターネット』がこのくらい売れるってすごいことだと思う。宇野さんの執念が伝わってる。執念って伝わるんだよな。— 箕輪オンライン厚介 (@minowanowa) February 24, 2020
良い刺激を受けた。
箕輪さん編集の本と言う理由で手にとってみたけど
「書く」こと、考えて表現することの重要性は納得出来た。
受け止めは人それぞれかも知れないけれど、世の中に疑問を抱くことがあるなら一度読んで見てほしいかな。#遅いインターネット— suu (@st_suu) February 22, 2020
#遅いインターネット 読了。今の(SNS)社会への違和感とか嫌悪感とか、私の脳内で積み重なって層をなしていたメモ書きのような断片的な思考を、ぶわっと舞い上がらせる「風」のような1冊でした。今、すごくたくさん考えてる。簡単にはまとまらなさそうだけど、時間をかけて整理してから発信したい。
— しぱたん (@shipatan3) March 1, 2020
遅いインターネットのまとめ
レビュー:
僕らが言葉にできない点を結んでくれるような、そして一回だけでは読了とは言えないほどの熱量を感じました。
挑戦状ともとれる『遅いインターネット』はブロガーにとって、もう一度目的を考えさせる機会になったのではないでしょうか。
僕ももう一度、ブログを書くということはどういうことか。を考え直したいと思います。
逆にその目的がはっきりすれば、ブログ生活が楽しくなるかもしれませんね!
『遅いインターネット』を読んで、たのしい発信生活を。
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目的を見失った時に僕はよく読むようにしてます。
今回は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。バッチャンでした。