今回紹介する本は『教養としてのアート 投資としてのアート』です。
著者:徳光 健治
単行本:240ページ
出版社:クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
発売日:2019/4/12)
目次
『教養としてのアート 投資としてのアート』はこんな人にオススメ
このような悩みを持つ方にオススメです。
こんな方におすすめ
- 小額ならアート投資をしてみたいと思っている方
- 美術業界を知りたい方
- アートビジネスを考えている方
アートを購入してみたいけど、ポイントがわからないという方はこの本はピッタリです。
そして、『アート投資』というカテゴリーの書籍は多くないので、読みやすいのはこの本くらいかなと個人的には感じました。
「アート作品が高価になるのはなぜか?」という美術特有の業界事情も詳しく書かれた一冊になっているので、ビジネスを考えている方にも大いに参考になるかと。
なぜ『教養としてのアート 投資としてのアート』を読もうと思ったのか
僕が『教養としてのアート 投資としてのアート』を読もうと思ったのは、下記の2点の理由です。
▼僕がこの本を読もうと思った理由2点
・大学の卒業論文でアートに関することをテーマにするから
・『アート投資』という違った視点で書かれていたから
個人的な理由ですいません。
現在大学の卒業論文で『アート』についてをテーマにするので、この本を読んだというのが、1番の理由です。
そして、近年『アートの見方』は注目されているようですが、投資としての視点で書かれた本はこの本だけだったので、そういう違った視点や幅の広さを知っておくことは大切だと思ったために購入しました。
教養としてのアート 投資としてのアートはどんな本?
ビジネスで「アート」が注目されている。先の見えない時代だからこそ、論理ではなく感性がキーになる。その流れの中でアート思考がビジネスの現場で使われ、アートの教養も問われ始めている。
本書は、みんながわかっているようで、じつはわかっていない、アートの世界を「教養」と「投資」という切り口で紹介していく。
著者はタグボートというECサイトを運営し、現代アートを取り扱い、日夜アートの啓蒙活動をしている。
「投資」という視点でみると、アートの「教養」も従来のものではなく、買った後に価値を生むための「審美眼」というものになる。その審美眼を磨くための情報としてまとめられているのが本書だ。
ビジネス教養は日々急速に変化しているが、本書はその流れを受けて、「新時代のビジネス教養書」として読んでもらいたいアート本である。
-Amazon内部紹介より
▼教養としてのアート 投資としてのアートの大まかな流れ
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1日本と海外アートマーケティングの違い
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2投資としてのアートと鉄則
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3<過去と未来>アート作品の評価軸
著者の徳光さんは『tagboat』という現代アートの通販サイトの代表取締役で、日本の現代アート市場が狭いことに疑問を持ち、特に若手アーティストがプロとして活躍できる環境作りに力を入れている方です。
この本を読了後にこのサイトを見ると見方がわかりますし、著者が運営しているアート通販サイトは安心しますね。笑
参考
公式tagboat
この記事では、この本で特に印象に残った内容を3つほど引用しつつ、この本の魅力を紹介します!
高価なアートは見た目だけじゃない
アーティスト自身は感性で作品を制作しますが、売る時にはその作品の世界観を説明するロジックが必要になります。
ー著書、教養としてのアート 投資としてのアートより抜粋
僕も驚きましたが、センスの良い作品が必ずしも高価にならないそうなのです。
なので、「感性には自信がある!」と思う人ほど、アート投資には気をつけた方が良いのです。
では、どんなものが高価な作品とされるのか。筆者はこう断言します。
時代を代弁する作品でなければ決して評価に値することはありません。
ー著書、教養としてのアート 投資としてのアートより抜粋
時代は変化するからこそ、美術史と比較して、今までになかった独創的なアイデアのある作品にこそ価値があるのだそう。
つまり、高額なアート作品は見た目より論理的なインパクトの強さが求められるのです。
インパクトの強さで超高額の取引がなされた作品例も本書にはいくつか載っていました。
アート投資=土地への投資!?
気軽に買える作品が浸透する「大衆化と民主化」が進むと同時に、超高値の作品マーケットも進んでいるのです。
ー著書、教養としてのアート 投資としてのアートより抜粋
最近は『note』や『BASE』などでも、気軽に個人同士でアート作品を販売・購入できるようになりました。
このように少し前に比べて「アート」が身近なものに感じるようになった方も多いかもしれません。
一方で、僕たちの知らない超リッチな人たち同士で超高値の取引も進んでいるらしいのです。
というのも、アートは土地と同じように安定して価値が伸びていく性質があるので、高価な作品を買っても損することが少ないのです。
なので、もし脂の乗った作品をリッチな人が気に入れば、何も気にすることなく購入できるのです。
いまだにネット販売をためらうアート関係者
ワンクリックでアートを買うことについては、欧米のギャラリーと言えども、自社のウェブサイトで作品販売していることはまだ少ないようです。
ー著書、教養としてのアート 投資としてのアートより抜粋
AmazonやZOZOTOWNはワンクリックで商品を購入できるので、システム的にはアート作品もできそうですが、ワンクリック販売をためらっているようです。
⓵:アーティストやギャラリーが実物販売主義
⓶:販売価格や在庫がネットで見れてしまう
⓷:特定客を望んでる
このような理由でワンクリック販売を拒んでいるようです。
⓶について説明しておくと、
オークションベースで価格を決めているアート作品にとって、誰でも簡単に人気度合いがわかってしまうことは評価に影響してしまうのです。
このような理由はあるにしても、とても時代に逆行しているので、アートビジネスに改善の余地は多いにありそうですね。
教養としてのアート 投資としてのアートを読んだ世間の反応
徳光健治さんの『教養としてのアート 投資としてのアート』を読みました。
アートって高尚な趣味で、富裕層の道楽だと思っていました。
そうではなく長期的な資産として考えれば将来的に利益になるかもしれないし、ならなくても眺めて楽しめる。
ギャラリー巡りを趣味にしようと思った今日この頃。 pic.twitter.com/rNF9aPcGnj
— 1008 (@dokusyoiine) March 15, 2020
もし現代アートに興味あったら、『教養としてのアート 投資としてのアート』という本がわたしはおもしろかったです。日本人は美術品をみるのには慣れてるけれど、買うのに慣れてないって話なんかはほんとそうだと思った。
— 岸波 龍 (@kishinami8) December 22, 2019
オンラインギャラリータグボート代表が書かれた本「教養としてのアート 投資としてのアート」読了。最近やたらとビジネス人向けに教養としてのアートとかワインとか語る本を見かけて個人的にはちょっとそっちと一緒にされたくないなって思ってたのだけど、この本はタイトルから教養外すべき良書。
— blue? (@jump_2013) April 22, 2019
教養としてのアート 投資としてのアートのまとめ・要約
レビュー:
アート投資と株式投資の違いなどが出てくる一方で、どの程度アート市場が伸びているのかなどの統計が少なく不安にはなりました。
アート作品の販売サイトを運営しているので、何かしらのデータを持っているはずなので、もっと載せて欲しかったという気持ちで、星−1.5にさせてもらいました。
とは言え、僕らの感性とは別のところで、アート作品の価値が決まっているという美術業界の中身を知ることのできる数少ない書籍だと思います。
アートビジネス最前線の筆者の成功の秘訣や鉄則はアートビジネスをしようと思っている人にはとても参考になるのではないでしょうか。
「アート鑑賞をもっと楽しみたい!」という方にはオススメの一冊。『13歳からの』と書かれている通り、「こんな美術授業だったら楽しかったのに。」と思わせる良書でした。
今回は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。バッチャンでした。